読書の秋

脊髄小脳変性症の母が、また キーボードを打ち始めました。

何度言っても 保存 を覚えてくれず プリントアウトした原稿を渡しに渡します。

仕方が無いので 打ちなおす毎日ですw



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秋風にのって 運動会の音楽が聞こえてくるシーズンを迎えました。

遠足、運動会その他いろいろな行事が行われるのも 秋ですね。

昔 幼稚園の先生をしている頃 秋になると 裏の山に栗拾いに言ったのを懐かしく思い出します、


お母さんに 茹でたり焼いたり様々な料理をしてもらった翌日はそんな話で大騒ぎだったのを思い出します。

今 私は 脊髄小脳変性症と戦っています。この病気は平衡感覚を失い まっすぐ歩けません。

家の中では者につかまり歩いていますが、外出は出来ません。


絶対に外出が必要なときには、子供達が手伝ってくれます。

原因も治療法も見つかっていない とのことですが、

私なら 4人の子もお父さんお母さんになったし 孫も7人になったし
あとは 病気との闘いです。


食事は宅配を頼み 手紙の投函はその方に頼み 毎日不自由なく 
食べて寝て風呂に入り・・・とそんな当たり前の生活が出来る事に 感謝の日々です。


暴力は嫌いだ。

罵声の声も嫌いだ

血が流れるのも嫌いだ。


だけど強くなりたいとずっと前から思っていた。

私が めちゃくちゃ 喧嘩が強かったら
どんなにいいだろうと。『強い自分』を想像して 想像の中で鬱憤を晴らしていたこともあった。

そういえば、漫画でも 映画でも
喧嘩のめっぽう強い ヒーローって結構多い。

主人公が一人 自分のこぶしだけを頼りに大勢の敵中に進んでいくのは結構好きで
気がつけば 自分の手のひらに汗をかいて見入ったりする。

何十人も相手にして主人公が打ち身 青あざぐらいですんでしまうと
とたんにしらけてしうのだが。


以前に 愛は高み方低いところへ流れてこそ

と書いたが


喧嘩は上に登ってほしい。自分より強いもの 巨大なもの 力あるものへと。

喧嘩を売ってこそ本物の男 本物の女だと思う。

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患者を生きる

しばらくぶりです。

出版後 完売 と気を良くした 母は

その後もリハビリを 兼ね 動かない指で なぜだかキーボードだけは打つことが出来るようで
エッセイのようなものを 書き綴っています。

今後又 このブログも 本人の言葉として
更新して以降と思います。




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患者を生きる

一人暮らしも 20年以上になる。 突き抜ける孤独感も
今は 優しい遊び相手である。

二階のベランダにたたずむ。

遠い昔土手の彼岸花が揺れ スミレを摘んだ場所を思い出す。

「スミレを摘む40時の若やぎ手」。

亡き父の遺作だ。

父は俳句を作るのが趣味で 『ゆく春』という パンフレットみたいなものを出していた。

できばえはわからないが 私は気に入っていた。

喧嘩もしたが 父にはかなわなかった。


私は 朝日新聞の 患者を生きる  を毎日読んでいるが 
知らない病気の多いことには驚かされる。

言い換えれば それだけ自分が元気でいられるありがたみを 痛感する毎日です。
(インフルエンザで呼吸が止まったり・・・インフルエンザでも色々合って
処置を誤ると 大変だ)

毎日普通に食べられるありがたさを痛感する毎日である


2011/11

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脊髄小脳変性症を患ってから 動かしにくくなる指で ワープロにゆっくりと打ち込んできた 原稿をまとめた当ブログ 
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